こんなゲームがある

ゲームマスターが1人、プレイヤーが2人、なんて言うと大げさだけど、要は1人が出した1ドルを、他の2人が競り落とすゲーム。ルールは2つ。より大きい金額を提示した方が1ドルを落札できること、そして競り負けた方は最後に提示した金額を払わなければならないこと。
1セント、2セント、略、50セント、60セント、なんて進むわけだけど、まー、詳細を書くまでもなく、これは降り辛いゲームになる。1度提示してしまったからには、もし負けた場合、その額を支払わなければならないので、お互いの提示する額が1ドルを超えても競りは続く。1ドルを得るためではなく、損失を出さないために。見方を変えると損失は、マイナスnドルの負債が0になるという、間接的な利益となり、お互いに競り合い続ける限り、nドルの負債は、間接的な利益は、ますます大きなものとなり、どうにもこうにも降りられなくなる。
と、以前に読んだそんな話が、一応は戦争を描いてるSSを読んでたら頭に浮かんだ。死んでいった部下とか、仲間とか、まさにそういうことだよなーっと。ここでやめたらあいつらの死が無駄になる、みたいな感じに、お互いに損失を出しているから、それを無にしないためにはっつーことで。ゲームと違うのは勝っても損失が0にはならないってこと。損失を上回る利益が手に入るならまだしも、そうでない場合は損失が拡大していく一方だから、和解が成り立ちやすい*1。でも、まー、それができるのは本当やばいくらいに損失が拡大し、厭戦気分が漂いまくらなければ難しいだろうから、基本的にはそのゲームの競りのようにレイズが続くんだろう。

*1:そういえばゲームの場合は、お互い離れた場所で、みたいなこと書いてた気がする。