もし魂があるとして

肉体を失っても個を保てるかっつったら難しいだろうなーとか思う。以前やったどこぞのゲームで、そんなシチュエーションがあったけど、一般的に認識されているような自分*1が、完全な状態で体から遊離できたとしても、自分であり続けることができるのか。つまりは自分を定義し、維持し続けることができるのか。
あなたはどんな人物ですか?という、よくある問いひとつ取ってみても、日本人でありどこそこに住んでいてどこそこに勤めているこういう家族構成をもつ○○という者です、なんてベタベタなこたえをする人が多いように、そういった自分の拠り所である、肉を持った身体をなくした魂となった自分が、何を以て自分が自分であると、定義、つまりは維持することができるのか。特別な思考、あるいは人並み外れた自意識。そんなもんがないと拠り所をなくした自分という魂を維持することができないよなーっと。
ちなみにゲームでは霧散しちゃって、他の有象無象の、自己を定義し続けることができなかった魂たちと一緒になっちゃってたけど、実際に考えてみた場合、それすらも残らずにただただ霧散、というか思考停止しちゃうんじゃないかなーっと思う。
昔に書いた、肉体からの刺激に対する一瞬の反応として自分と呼ばれるものが生起しているだけ、だから同じ自分というものがずっとあるんじゃなくて一瞬一瞬、しかも厳密に言えば一瞬ごとに異なる反応が起こっているだけ、って話じゃないけれど、魂だけの存在にはそういった継続的な刺激はないんだから*2、よっぽどの思考能力、というか情熱、狂気じみた自意識くらいがないと、いずれ反応の火花は自然と消え失せちゃうんじゃないのかなっと。つまりは放っておいても入力される信号がないんだから、内部で燃焼させ続ける動力がないとさ。言うなれば、人間の感覚を遮断すると数日で発狂するっていうのと一緒で*3
ま、何が言いたいかっていうと、肉体に魂を引かれてるよね、っと。そのフレーズが頭に浮かんで、書きはじめたら何だかこんなカンジに。ま、この場合は、いい意味で引かれている、というかイカリみたいなもんなんだから、そういった意味でも肉体大事、超大事、ってことで*4

*1:理性を持って自分が自分であると認識している自分

*2:不思議パワーで視覚という情報が入力できるとしてもそれは魂から働きかけてはじめて手に入るものであると考えている

*3:というか何年か前にその話をもとにして刺激に対する反応としての自我ってのが浮かんだんだけど

*4:ま、ニュアンス的には身体のがいいのかな