世界は言葉でできている

いやいや目の前の風景とかは言葉なしに理解できんじゃん?って、確かに五感で世界は感じ取れるけど、それは自分の半径何十メートルくらいの世界。その理屈で言えばテレビはアフリカや北極の映像を映す機械ではなく、ただ風景のようなものが映るだけの箱。見たこともないアフリカや北極なんてその人の世界にはないんだから。もし行ったことがあるとしても、小さいサイズで長期保存が利く言葉を介さない印象だけで、どこまで覚えてられるのかという気もするし。だから、幸や不幸、愉快や不愉快が伝染するってのはそういうことなのかなっと。言葉で構築されている世界に幸である言葉、あるいは言葉で表すことができる態度を送り込むことによって、的な。物語なども言葉に置き換える作業を省略した疑似体験なわけだから、言わずもがな、と。まあ、そんなこんなで、気分が悪い。これだからあんまり暗い、いや、暗〜い話は得意じゃないのに。(あんまり関係ないけど、この理屈で言えば直死の魔 眼がなくても世界を殺せる。もちろん、世界自身の存在を殺すのではなく、言葉によって構築されているその人の世界を、言葉によって解体することで。まあ戯 言遣いというよりも、憑 物落としって感じだけど。)