寝起き数十秒ほど自分が自分ではない時がある

どういうことかというと、今まで生きてきた私、仮に名前を山田太郎で歳を30歳とすると、30年間生きてきた山田太郎という私ではなく、先ほどまで夢で見ていた私、山田太郎でも30歳でも今まで山田太郎が生きてきた現実とも全く関係のないただ色々な漫画をごちゃ混ぜにしたようなチープな物語の主人公である私、が私自身であると、夢で見ていた私こそが私自身であるという感覚が数十秒ほど続くことがある。だから布団の上で考えるのは朝飯のことや今日の予定といった山田太郎のことではなく、仲間達はどうなっただとかここはどこだとか、夢で見ていた私が考えるようなことばかりを考える。
と、まあ、何かやばい人丸出しな感じなんだけど、実際は割とすぐに解ける。俗に言う寝ぼけてるってやつと一緒で、数十秒、といっても20秒もないことが多いんだけど、20秒弱時間が経ったら、ああ自分は山田太郎でさっきのは夢であるってのがわかる。理由があるわけじゃないのに確信をする。自分は山田太郎であると。
これは夢のデータを私という人格がロードしたってことなんだろう。例えば記憶喪失の人は自分が誰かはわからないが日常生活を送れる。あれは自分という人格に損傷はないが今まで積み重ねてきた山田太郎というデータにアクセスできないと解釈できるように。だからただシンプルに山田太郎という私がいるんじゃなく、山田太郎という蓄積したデータを私というニュートラルな人格が*1ロードして、山田太郎という私であると考えることができる。まあ、雑に言うならば、ゲーム機本体という私に、山田太郎というソフトを挿すような、そんなイメージ。
ではどうやって山田太郎というデータを正規のデータであると認証しているのか。正規の認証がなければいつまで夢の私は現実でも過ごせるだろうに、実際の所それは数十秒ほどしか保てない。だからどこかで山田太郎というデータが正規であると認証しているということなんじゃないのかなっと。どうだろう。
例えば数ヶ月の昏睡状態の末、式(名前)というデータにアクセスはできるが、それを私であるとは認識できなくなった式の例を引いてみる。え?それならば上の仮定は全部崩壊しちゃうじゃん?って気がしないでもないけど、そうでもない。式が何歳の頃にどんなことをしたかというデータにアクセスはできるが、ロードすることができないだけだと解釈できる。そしてあくまで私は私であるという確証は、ニュートラルな人格である私という場所に委ねられているのだとも。後、以前に解釈したときのおまけ、自分が自分であるという印象機構があって、それをある程度の期間内に更新、印象の存続をしないと自分が自分であると感じられなくなるって考えもある。
後は多重人格の場合と自我が崩壊しちゃった場合もあったけど、なんか疲れたから終わり。妄想乙。

*1:勿論、まるっきりのニュートラルってわけじゃあない。影響は受けまくりんぐ。その時点では何のデータもロードしてないって意味で。