彼らは何を話すのか

買い物に行ったらレジ待ちの間、前に並んでた南米系のカップルが何かを話していた。スペイン語ポルトガル語かはわからないけど、とにかくそれ系の言葉だからさっぱりわからない。さて、彼らは何を話しているのか。それは自分が彼らの視点を通して思ったことを彼らは話す。
劣等感を感じるのは自分が何の物差しを持っているかがわかるという話に近い。たとえばファッションの場合、オシャレな人が近くにいる時に劣等感を抱くのは自分がファッションに関する物差しを持っていて、その物差しで下位にいる人に対して、ださい服装の人に対して、普段自分が抱いてる優越感が上位の人たち、オシャレな人たちの視線を通して反復されているように。
あるいは誰かのひそひそ話に被害妄想的な悪口を感じてしまうのと同じ構図。ひそひそ話をする彼らは何を話すのか。被害妄想的な場合は他人の目を通した自分が話される。だから彼らが話していると感じられる自分の悪口は、自分が客観的な視点を通して見た時自分に対して思ったことが、彼らの口で話される。
最初の話もそれと一緒で、外国語やひそひそ話という理解できない行為に、幻想の余地が生まれることによって、その隙間に自分の考えが投影されて現れる*1

*1:まあ、被害妄想的な場合じゃなくても、南米カップルコント的な会話が浮かぶように、その隙間に自分の考えが現れる