リストカット経験者にとって傷跡はどういった位置づけなんだろう、とコンビニの店員さんを見てふと思う。隠したいものなのかな、なんて思ってたんだけど、秋に入って結構経つのに長袖の制服をわざわざひじのあたりまでめくってるのを見て、その人は手首だけじゃなく腕もざくざくなので、あれ、隠したいものかと思ってたけど、もしかしてそうじゃないのかな、っと。
あえて人目に晒すことで過去を乗り越え云々、といったカンジは、秋口に入っても一向に下がることのない袖からは見受けられない。それよりも、むしろ、春に初めて見たときからずっとひじらへんまでまくり上げられている袖からは*1、見せつけたいなにか、なんじゃないのかなあっといった印象を受ける。だからひょっとしたら、位置づけとしては隠したいなにかではなく、ナイーブさの象徴みたいなもんなのかなあっと。おまえらみたいな鈍感なやつらは世の中を平然と生きてられるけど、繊細な自分たちにとっては、云々。
そういえば以前、イケメン店員がいる店は店員にイケメンが多く、おばちゃん店員がいる店は店員におばちゃんが多く、若い姉ちゃん店員がいる店は店員若い姉ちゃんが多いのかな、って思ってたけど、あれは新しく店員になる人がそのコンビニの人となりを見てるからってことなんだろうなあ。単に下見する人が多いのか、バイト情報誌ではなく直接店頭のバイト募集を見て決める人が多いのかはわかんないけど。そんなわけで帰り道にあるコンビニにはリストカットの傷跡を持つ店員さんが3人いる。

*1:夏は半袖だったけど