無償の善意よりも

朝いちで、自転車に袋いっぱいのアルミ缶を何袋も積み込んで、自販機から自販機へと渡り歩く人たちを見て、これはいったいどういうことなんだろうかとふと思う。


キロ100円くらいのアルミ缶を熱心に集めなければならないくらいに、いまの日本には職がないのだろうか。
以前書いたロボットの話、二足歩行が可能で計算・学習機能だけではなく言語の認識や発声まで可能なロボットを格安で提供できる企業に対して、すばらしいもっと注文したいんだが追加注文は可能かね?と聞くと、ええまだ公園にたくさんいますから、っつーあれじゃないけど、この労働資本を遊休させておけるくらいに一切の職がないのだろうか。
ニートは人のいやがる仕事をさせればいいんだよ、なんて言われたりするけど、そういった職、一種の不人気職も含めて、一日1000円以下の給与しか払えないくらいに、労働力が供給過剰な状態なのだろうか。


そういった意味で彼らに必要なのは非営利団体による愛情こもった炊き出しではなく、彼らを食いものにするようなビジネスの存在なんじゃないかな*1
彼らの多くは住所がないことによって労働市場に参加できない。だからこそ住所がなくとも現金収入を得ることができるアルミ缶を集める。
自立支援を促すための行政による住居提供などもあるが、自立支援よりは、半強制的な、一種のマグロ漁船的なシステムの方が効率は良いだろう。適当にホームレスを集め、寮と食事と洋服代を有料で貸し付けて、彼らが定職に就き給料を得たら回収するシステム。利息つけると長引かせるインセンティブができちゃうからどうしたもんだろう。売り切りが手っ取り早くていいんだけどな*2。ボロ物件をリフォームして高値で転売するように、公園で無料のホームレス集めてちょっとした初期投資でどこぞの会社に売っちゃう、ってそれがいわゆるマグロ漁船か。


ま、メキシコの漁師とビジネスマンのコピペ的なことになりそうな気もするが*3、まあ、次第に良くなるとは思う。そりゃ最初はボロい、あくどい、ひどい商売がまかり通るだろうけど、それがビジネスとしてうまみがあるのなら、多くの人間が参入してサービスも向上するだろうっつー。
しかし、ま、現状はアパート用意して生活保護費を回収する方がおいしいから、そっちに流れるわなー、そりゃ。

*1:1000円以上最低賃金未満の市場をねらえるという意味でも

*2:債券化しちゃうとか

*3:ウシジマくんにでてきた工事現場に売っちゃってそこで住居代や食事代が給料から徴収されるあれとか。無理にビジネスに引っ張りだすよりは元のまんまの方がずっといい結果になりかねないという意味で。