愛は存在するか

もし愛が存在するならば神も存在する。幽霊もUMAも。


物質が存在する世界をRとする。
Rからデータを読み取り個々人が再構成した世界をrとする。


赤いリンゴがRに存在するとする。ff0000の、R255G0B0のリンゴが。
色盲の人のrでは黄色のリンゴになり、色盲でなくともいくらかは値が異なるリンゴとして再現される。


次に変わった模様の樹がRにあるとする。
そのまま見ることができればただの樹だが、人によっては人面樹として再現される。


最後にウサギを見たことがない人がいたとする。
ウサギを見たことがある人は月を見てウサギに見えるかもしれないが、
見たことがない人は確実にウサギには見えない。


さて、こう考えた場合、愛は存在するか。
まずRには存在しない。観測できないから。rには存在するか。人によるだろう。
ある人のrに幽霊が存在したとする。Rでは枯れ尾花だろうと、rには幽霊として存在したとする。
幽霊は存在するだろうか。存在するならば愛も存在する。
Rでは個体間距離の近い2個体として、あるいは利他的に振る舞う一個体として存在するそれを、
rで愛と呼ぶのならば、愛は存在すると言うのならば、神もUMAも幽霊も同様に存在する。


「愛する者たち、互いに愛し合いましょう。愛は神から出るもので、愛する者は皆、神から生まれ、神を知っているからです。愛することのない者は神を知りません。神は愛だからです」的な話。
「お前がそう思うんならそうなんだろう。お前ん中ではな」とも言えるけど。