揺り戻し

市場への人為的な介入が結局は元に戻ったり、あるいは、介入する以前より悪化するように、行き過ぎた状態は揺り戻される。ただ揺り戻されるのではなく、Aとは逆のBの方向に大きく反動し、その反動の反動としてAの方向にまた戻し、その反動の反動の反動としてBの方向にまた戻すという形をとって、徐々に一番適当な均衡点へと近づいていく。
10年くらい前。マスコミの親韓に対してネットでは嫌韓の流れが生まれていた。その時にそのようなことを、隣国との友好のために意図的な態度を取り続けると逆にその揺り戻しとして悲惨な結果、彼らが意図した友好とは真逆な結果が待ち構えているんじゃないかな、なんて思ったけれど、そのとき想像した以上に悪い状況になってる今日この頃。
まあ、真面目な祖父に反発した結果として遊び人になった父に反発した結果として真面目に育った子のように、市場介入の結果倍戻しした後にまた反発し元に戻る相場のように、この後の流れとしては嫌韓する大人に嫌気がさした世代による親韓的なものだろうけど、元々の動きから、戦争の反発として親韓、親韓の反発として嫌韓嫌韓の反発としてと考えると次の動きは、人口的に考えても、コミュニケーション手段の発達によるタイムスパンの縮小的に考えても、それほど強いものではなさそう。
唯一怖いのはオーバーシュート。ストップがストップを呼び相場が行き過ぎた値をつけるように、ある状況が過熱しすぎると行き過ぎてしまう。ネットっていうのは増幅する効果もあるけれど、そのスパンの短さから、揺り戻しが早く起きるようにも思う。あるいは飽きる速度が早いともいえる。はてさて。