記憶整理するだなんてご大層なシステムじゃなく、忘却曲線は短期間にもう一度思い出してると忘れにくいっていうあれみたいな感じで、よしメモリに残ってるデータをもう一度思い出してから綺麗にしようぜって感じの割と雑な感じなんじゃないかな。というか移動する際に必然的に思い出すって感じか。例えばさっきの雪山の頂上に向かうという夢の文脈無視して無理矢理出てきたセミは、十中八九昨日読んだSSに出てきたセミだけど、メモリに残ってるそのデータを移動させるにはそれにアクセスしなくとも最低限名付ける行為が、そのファイル名をセミのデータと名付け移動させるというように、そんな行為が必要なのだから、嫌でも思い出すというか、フラッシュアップするというか、そんな感じで。とりあえずメモリのデータって感じに雑だから、リアルタイムで特定の音聞かせたらその夢を見るっていうあれ、例えば波の音聞かせ続けたら海の夢を見るっていうあれ、もあるんじゃないのかな。
ストーリーはどうだろう。前に書いたスイカの夢。 『親にスイカを勧められる→理由を聞くが判然としない→仕方がないから食べたらまずい→以前食べたことがある味だ→そういえばこの前買ってきたのを食わされた光景を思い出す→ごるぁ!夢の中にそんな一節があったわけだけど、今年の夏はスイカを食べていないし、あのような味のスイカを食べたことは一度もない。だからまあ、夢の流れの結果、スイカを食べた瞬間に捏造された記憶なわけだけど 後略』そんな感じでその場でリアルタイムで遡及的に話を作ってるとは思うんだけど処理間に合うのかな?それとも実は思い出してから数秒後に反映されたその夢を見てたりするのかな?まあ仮にそうだとして何故ストーリーがあるのか。ストーリー仕立ての方が理解しやすいのか、それともただ思い出されて提示される断片的な知識を見せつけられるだけということに耐えられないからなのか。まあ耐えられないっつっても縛られイスに座らされて、目の前のスクリーンで文字だけが映りその文字が定期的に変わるだけの映画を見せられるのは暇すぎるから、何の関係もないその単語と単語の間にストーリーを持たせ、そのストーリーを楽しむことで苦痛を減らし時間を潰すって感じで。
今日の夢に何年も前に読んだ漫画のキャラが出てきたのは関係のない単語の羅列に意味を持たせるため、ストーリー仕立てにするために記憶が引っ張り出してきたんだろうな。一見すると非効率なこの行為は、記憶を整理するために更に記憶を引っ張ってくるこの行為は何を意味するのか。一つは相互に結びついてる記憶のネットワークに組み込むためにわざわざ類似した記憶を引っ張り出してくる。もう一つは記憶が整理されるその機能と記憶を引っ張り出してストーリー仕立てにしてる機能は全くの別個であること。だから縛られイスに座らされて、文字だけの映画を見せられるのに本当に近い場合。この場合何が恐ろしいかって、それが夢に限らないこと。現実も同じように理由があって事柄が生まれるんじゃなく、勝手に提示されてく事柄事柄に縛られてイスに座らされてる私が勝手にストーリー仕立ての理由をでっち上げてるだけの、単なる妄想じゃないかってこと。例えば、同性愛なんて気持ち悪いと思ってるけどそれでも女の子を好きになってしまうんだからしょうがないじゃないか!っていう少女のように恋があって相手が決まるのではなく、相手がまず私じゃない所によって決定され事後的に遡及的に恋をしているという理由が作られ逆転するように、一事が万事、私の意識が及ばない場所によって決定された事柄に私はそれらしいストーリーを仕立て上げてるだけだとしたら?誰かに恋をして愛が生まれ結婚したという私の物語は、真実物語でしかなく、実のところは身体が誰かを求めそれが運良く相手の身体に認証されただけなのに、そこに私が恋をしたから愛が生まれ幸せな結婚に至ったという夢物語でしか、まさに夢のような構造の物語でしかないとしたら、っていう話。
まあ、どうでもいいわな。もし世界が自分かあるいは誰かに作られた物だとしたら?並にどうでもいい。いや、あれよりは多少はどうでもよくないか。あれはぶっちゃけもしそうだとしても何も変わらないからどうでもいい。世界が続く限りはこの世界のルールに従うのは変わらないんだし、全裸で街を歩けば捕まるし刑務所の石は冷たいし拘束された環境は快適ではない、もし終わるとしてもどうしようもないんだから。あれと比べたらまだこれは、これからの認識に影響を与える可能性があるから、まだ関係はあるっちゃあるけど、でもまあ、それでも割とどうでもいい話。それより飽きたし寝不足で眠い。これこそが身体的に決定された理由であって、それに関して言い訳を云々って読みすら、本当どうでもいい。そんくらい飽きたし眠い。これまた前の話風に言えば乗ってるお馬さんの機嫌と体調が悪いようだってことで。