そういえば昔は

学校の授業で作者が言いたかったことは何でしょう?という問われる度に、言いたいことがあるならそう書けばいいのに、って思ってたこともあって、小説を敬遠して、言いたいことを書いてる本ばかり読んでた。
でも、「たった一行の真実を言いたいばかりに百頁の雰囲気をこしらえている」って話があるように、よくよく考えてみれば、もしも言いたいことだけを書いたら、物凄い短くなるだろうし、誰もその言葉を、言いたいことを、覚えてなんかくれやしないようにも思う。
例えばどっかの泣きゲ。やってないから何行の真実があるのかは知らないけど、もしもその何行かだけの作品だったら、ここまで多くの人の心には残らなかっただろう。でも、素敵な物語に織り交ぜることで、伝えたい真実は伝わり、それどころかそれ以上の真実さえ生まれる。素敵な物語に心を奪われた人は書かれていない真実さえ探し出そうと躍起になるくらい、その素敵話にやられちゃってるんだから。
でもまあ、それにしても長い気はする。昔ほどじゃないけど、今でもあんまり得意ではない。後、たまにわけわかんない。陰からマモルの主人公であるマモくんが天然ヒロインのわけわかんない言動・行動に対して、どっかの井戸まで走っていって、わけわかんねーぞ!っと叫ぶ話があったけど、本当そんな感じ。わけわかんねーぞ、って叫びたくなるのがたまにある。いや、うん、まあ、蓄積した文脈というか規則というか知識が足りないからだとは思うんだけど、それでもやっぱり叫びたくなる。わけわかんねーぞ。