不思議

以前、クロマティ高校というマンガで、クロマティ高校と対立する、デストラーデ高校の不良たちが殴り込みに行くか行かないかで揉めてる話があった。いつかは倒さねばならない相手ではあるが、やはり最強と呼ばれるだけあって一筋縄ではいかない。殴り込むのか、やめるのか、喧々囂々の議論を繰り広げる中、デストラーデ高校番長の山口は全然別のことを考えていた。クロマティクロマティと同じことばかり口にする不良たちを見て思い浮かんだ言葉、お前たちはクロマティ村の住人か、っとつっこもうか、つっこむまいか。実は山口は大のお笑い好きで、殺気立った空気の中、そんなことを言えば番長の地位を剥奪されることになりかねなかったが、元々好きでなった番長ではないし、お笑い好きの血が騒ぐので、思いついた面白いギャグ、クロマティクロマティってお前らクロマティ村の住人か、っとつっこむことに決める。
と、まあ、そんな話なんだけど、これがいまいちよくわからなかった。え?それ面白い?って意味で。他の話は笑えてるので、そうべらぼうにツボが違うってこともないと思うんだけど、これはいまいちよくわからなかった。まあ、本題は、笑いのセンスがないと思っていた奴に、同じことを先に言われてしまうってことだから、そこは肝要じゃないのかもしれないけど、何だかずっと引っかかっていた。何だろう。もし仮にクロマティ村があったとしても、クロマティクロマティとは言わない気がするからかな、ってことで、とりあえず納得することにしておいた。
で、先日。とある本を読んでいたら、昔の偉い心理学者さんが、マウスでの実験が一般的ではなかった頃に、研究室に籠もってずっとマウス実験を繰り返してたら、同僚の教授に、マウスの実験ばっかりやってるなんてお前はマウスの子孫か、と陰口を叩かれたって話が載っていた。それを見て、なんだか妙にツボに入って、笑ってしまった。何だろうなー。クロマティ村の話と構造的にはほとんど一緒で、もし仮にマウスの子孫だとしてもマウスの実験はしないだろってとこも同じなんだけど*1、こっちの話は妙に笑えたんだよね。それがすごい不思議。何だろうな、何が違うんだろう。

*1:人間の観察じゃなくマウスの観察って意味でならするか。ああ、書いてて気付いたけど、そういう意味だったのか。