「まぁ勝手に死んでください」

某SSの妖怪の言。いいなー。シンプルでいい。じゃ、死ねよ?なんかは使い古されて、もうその後の説教が頭に浮かぶくらいだけど、 これは心底どうでもいいってのが表れていて、いい感じ。主人公の理想論を聞かされて間違ってないよな?って問われた後の、そんなの知りませんよ、好きにすればいいじゃないですか、ってのも同じく。
この手の話は、その手の理想を、説教したり崇高に仕上げたりするのが多いから、読んでて本当にそう思うから。知りませんよ、好きにすればいいじゃないですか、って。間違っていようが関係ねえ!これが俺の考えだ!ってんなら、まだいいんだけど、間違ってるだの間違ってないだの、人様の顔色ばかり窺ってる感じが面倒くさい。
だからやりたい放題にやって、その結果悪と言われてるタイプのキャラは好きなんだけど、これは悪とされていて私は悪だからそれを行うってタイプはいまいち好きになれない。ていうか、ちっちぇな、お前の悪って、って感じで魅力に欠ける気がしてならない。正義と悪の価値観が逆転した世界では、前者なら変わらずに自分がやりたいことだけをやるのに対し、後者は、ハハハ!俺は悪だから海のゴミを拾ってやるぞー!って、喜んでやっちゃうタイプ。前者は善悪関係なく、己の好悪を基準にしているのに対し、後者はそれらを後から規定した善悪を基準にして、従っているから。下ので言えば黒丸が前者。白丸が後者。善にしろ悪にしろ、白丸はいまいち魅力に欠けるように思える。ま、それでも自分がこうと決めたのならば、好きにすればいいんだけど、こうとすら決めてなかったりするから、本当そんなの知りませんよ……っと、なる。好きにしてくださいよ。

  • 善悪以前だが後に悪と呼ばれる行為
    • 善悪に基づいた正義
    • 善悪に基づいた悪