がふんじょう

目は痒み、しょぼつき、痛み、鼻は垂れ、鼻下は荒れ、かみすぎたせいで横っちょがひりひりと痛む。頭はぼやけ、半目で、口を開け、あ"ーと阿呆面を晒す。やばい。今年はなんかやばい。飛散する花粉の量が多いのか、本格的に発症したのか、やばいくらいにやばい。むしろやう゛ぁい。かふんじょうで集中力が云々って意味わかんねーよ、とか思ってたけど、これは本当に集中力がとしか言いようがない。え?鼻をかむのに忙しくて集中できないの?とかそういうレベルじゃない。感覚としては微熱に近い。あれ?もしかしてこれは本当に微熱で自分はもしかして風邪を引いてるだけなんじゃ?ってそんな甘いこたぁないよな。どうすっかな。本格的に、傍から見てて阿呆くさいと思っていた、花粉対策をしなければならないのか。ヨーグルトが効くらしいよー、いやいや甜茶がいいらしいよー、っていうあれを。そしてなんだか慣れないせいかなんだかしっくり来ないあのしっとりとしたティッシュを使わなければならないのか。そしてずびずばーっとうるせえ鼻をマスクで覆わなければならないのか。い、いやすぎる。そしてこんなこと抜かしてると、すでに発症してる人がいい笑顔で手招きしそうなところが、さらにいやすぎる。こっちへおいでー、こっちへおいでー。ケイドロで警察に捕まった時にすでに捕まっていた仲間が向ける視線というか、今日の勝ち分を最終レースに全額つっこんでスッた仲間を励ます時のあの態度というか、もし仮に蜘蛛の糸であまりにも遠くにいたせいで登れずにいたやつが糸が切れてまた地獄に戻ることになった仲間達を見てざまあと思う気持ちというか、とにかくそんな感じがして、っていうとちょっと言い過ぎだけど、自分と同じ不幸の仲間入りした者に対する同情を装ったあの感情が、いまいちあれだ。うん、あれだ。どうせなら高らかに笑いながら言ってくれた方がいい。ぶはははは!ざまあ!ずびーずばー、ティッシュティッシュ