直感

寝て起きる。消えてた音楽をかける。うるさい。音量を下げる。うん、このくらい。そこで止める。
こんなところにも直感があるよね。音楽はガンガンかけてなんぼっすよ。音楽は聴こえるならば小さければ小さい程いい。そんな二つの外部の指標に対し、今のこれくらいが自分はいいと思うという内なる指標。直感。なんと頼りないことか。外部の指標に頼れば楽なのに、本当にこれでいいのか?もうちょっと上、あるいは下じゃなくてもいいのか?と思わざるを得ない内なる指標。
家で聴くだけの音量という、何の責任もない、損も得も影響もない、大きい指標と小さい指標という二つだけしかない小さい場合なのにもかかわらず、そこですら直感をすっと信じることができないなんて。あるいは、俺がこれがええねん、という感覚に慣れていないせいなのか。俺が俺が、の俺がいない。
オリバがゲバルの顔を評して、虚勢を張らず、威嚇もしない、かといって思い上がってもいない。今持っている度量実力をそのまま貌に出るに任せる。やれそうでやれるものじゃない。なんてこと言ってたけど、それにも近い。虚勢張ったり卑下ったり、そんなことばかりをしていると、どれが自分の程度なのか自分でもわからなくなる、見失う。自分に嘘をついてはいけない理由、それは自分も自分を見失ってしまうから、ってのと一緒。俺が俺がの俺を鍛えてこなかったツケが、自分の内なる声に耳を傾け信じてこなかったツケが、まわってきている。俺、喪失。なんちてな。