• 種族差別がひどい世界で主人公が、かわいい子ならばどんな種別でも気にしない、みたいなことを言って平等な人ね的な展開になるのがわりとあるけど、ちょっと考えてみればわかるように、垂直から水平になっただけで、差別自体は変わってない。種族の差別が容姿の差別になっただけだから。なんでそんな当たり前のことを、ちょっと考えなければわからないのかというと、基本的にかわいくない子は登場すらしないから。いないのも同じだから。登場人物は全員かわいい。だから全員が平等に扱われ世界は平和。かわいい子だけの世界。
  • 女装子が女の子と絡む作品は基本的に女装子が受けになる。や、体位的な意味合いだけじゃなく、精神的な立ち位置を含めると、大体。で、骨格とかをちゃんと男の骨格に描き分けるかっつーとそんなことはなく*1、ほとんどが女の子と同じ描き方で、股間になにかがついてるだけ、なんて塩梅。そんなのをいくつも見ているとこんなことを思うようになる。オンナいみねーなー。かわいいが女の子だけの特権じゃない女装子もの。わりと本当に意味がない*2
  • とあるコピー。ブスは少女か?少を抜く。ブスは女か?もちろん逆もまた可なり。ブサイクは男か?往年のひもての話にも繋がる。最初の話に沿っていうならば当然こうなる。否。もちろん、その種族は確認できる。ホモサピエンスのメスはいる。オスもいる。でもそれが必ずしも女であり、男であるかといえば、そうとは言えない。そういうことなんじゃないかなーっと。ホモサピエンスのメス=女ではなく、女として求められている、定義され支持され続けている存在=女。ニュアンスとしては誰もあたしを女として扱ってくれないの、なんていう母親がわかりやすいかもしれない。夫からは妻として、子どもからは母として扱われるホモサピエンスのメスは女か。上の理屈でいうならば否。ただし女として扱って欲しいと不倫して誰かが扱ってくれたなら女である、といった具合に。もちろん男も一緒。ご無沙汰が長く続いたオスが、最近泌尿器としての役割でしか使ってねえなー、なんてのと似たようなもん。性器として使われることで性器になるのであって、泌尿器として使われるだけならばそれは泌尿器でしかない。たとえが悪いか。わかりやすさはいいんだけど。

*1:まー、ものによる、っていうか作家による、っていうか読者層によるけど。ここでの想定は流行のぬるめのそこらへん。

*2:中には女装子と女の子の組み合わせでしか描けないものを描いてるのもあるけれど、基本的にはせいぜいが導入、いきなり女装×女装はちょっとって人向けの導入くらいの意味しか持たないようなのが多かったりする。