食い終わった

今日ちょっと蚊がはびこるエリアで用事があって、しばらくそこにいたんだけど、用事が終わってみたら十数カ所刺されてて、そのひとつひとつに、かゆみを抑えるため、爪で格子の模様を押しつけながら、向後一切、蚊に対して慈悲など持ってやるものか、と決意して、ふと思う。そりゃ争いがなくならないわけだ。
こうして蚊を殺すものは人も殺す。や、や、や、蚊と人間は全然違うし、知性が云々なんつったところで、蚊の知性のなさに憤ったわけじゃなく、損害を与える存在である蚊に対して憤ったわけだから、それが人間になったところで変わりはしないっつーか、まあ、同じように決してこの恨み忘れるものか、と誓って殺すだろうなっと。それが自分に対して損害を与えた蚊ではなく、ただ蚊だけであるという理由で、全く無関係の蚊を殺そうとするのと同じように。
そこで鑑真ですよ、っつー話なんだろうけど、みんながみんな鑑真にならなきゃ意味がないっつーか、むしろ、ガンジーを信奉する村が非暴力貫いてたら他の部族に襲われるわ殺されるわ女さらわれるわの繰り返しで、相手もべつに反省するわけでもなく、ははは、いいカモじゃわい、なんの抵抗もしてこんし、って具合になってるっつー話みたいに、むしろ悪影響っつーか、悲惨なことになりかねない。てことは、みんながいっせいに鑑真にならねばならず、そのためにはゲームやらなんかでよくある世界全部を洗脳計画が有効っぽいけど、まあ、当然のようにそれは否定されるだろうから、全員が同じように聖人にならねばならず、そんなことはほとんど不可能だから、まあ、争いはなくならないよね、っつー*1
そう考えてみれば、確かに蚊に刺されて腹が立ったわけだけど、刺した蚊はもういないんだから、他の蚊にあたることは大人げなく、あさましいことであるのだから、やめよっかな、なんて思うも、刺されたところが無性に痒くてしょうがなく、この傷の疼きが俺に復讐心を思い出させてくれる、みたいな展開が、身を以て実感できた。くそ。蚊め。滅してくれる。

*1:追記っていうか、書いたあとに思い出したけど、そういえば鑑真さんが蚊にさされるがままになってるのを見るに見かねた尼さん?なんか女の人だったイメージあるけど記憶違いかな、がウチワで扇いだっつー話があったけど、まあ現実的に考えるならば、鑑真さんレベルの精神力を身に着けるよりかは、ずっとずっといい処方だろう。蚊を遠ざける。蚊に限らず。