あの人は本当の自分をわかってない、ってのは、ハゲって言われて怒るハゲた人と一緒だよなあっと。当人が薄毛薄毛言い張っても周りから見たらただのハゲでしかないように、周りから見てそうならば自分がどう思っていようが、自分とはそういう人間ってことなんだから。
ハゲは外見だけど自分は内面、自分のことなんて自分以外の誰にもわかるわけないじゃないか、なんて話はさておき*1、たとえば復讐を誓って従順な振りをしていた人間の場合どうなるのか。従順な奴隷の時期Aと、復讐を成し遂げた時期Bで他人から見た評価は180度変わるが、当人からすればずっと同じ自分、復讐を誓って面従腹背してる自分のままじゃないか、なんて場合。
そういう場合はそのまま。Aの時期の評価はへたれだが、Bの時期の評価はやるときはやる人ですね、っと180度変化するのみ。所詮は他人の評価であり、その時の判断にすぎない。ずっと通して真実と同様である必要なんてないんだから、その時その時の周囲の判断で十分。ハゲと思われてるハゲも、実はフサフサの頭の上からハゲヅラを被っているだけかもしれない。あくまで評価益。現在1万円の価格になる株が1年前に100円だったとしても、べつに1年前が間違っていたわけじゃなく、単に1年前当時その株は100円という価格であると評価されていただけであるように。
最初の話で言うならば、いくら復讐の布石として必要な時期であろうと、復讐に価する背景がありながら相手の靴をぺろぺろしている時期Aの人間はただのへたれでしかなく、後に会社の価値が評価されて1万円になる株も、たとえその当時から1万円の価値を内包していたとしても、1年前当時においては100円の価値しかなく、たとえ本当はハゲじゃないのにハゲヅラを被っている人間は周りからハゲとしてしか認識されないように、周りから見てそうならば自分はそういう人間であると、社会的には位置づけられ、決定され、判断される。


当然、時期と共に移ろい変わりゆくものだけど、まあ絶対の真実じゃないし、あくまで目安だよねー、っつー。あいつらがそう思うんならそうなんだろ、あいつらの中ではな、っつー。概して、お前の中ではな、的な勘違いの方が多いけど、基本的には自分が思う評価と、あいつらが思う評価とのズレなんだから、集団知ってほどじゃないけどあいつらが判断すると結構当たったりするよねーっていう、あいつらの中で思っているだけの評価にすぎないんだから、所詮は目安に過ぎない。
靴をぺろぺろしてる復讐者も、ハゲヅラ被ってるフサフサも、1万の価値あるのに株価が100円の会社も、そう思っているかもしれない。あいつらがそう思うんならそうなんだろ、あいつらの中ではな、っつー。もちろん、自分はこんなところで終わる人間じゃないと考えているワナビーもそう思ってんだろうけど。ま、成功するやつは誰しもワナビーではあるしな。諦めてる人間はトライしないという意味で。ワナビーは挫折者多数でも、その中のいくらかは、いつしか成功談書くんだろう。

*1:見てる自分は自分自身ではないのだから、位置の遠近はあれど、基本的に他人が自分を見るのと一緒で、他人が見た自分像と、自分が見た自分像といった意味で、一緒だろうと。